この記事のカテゴリ:立早的エセ経済学

お金の価値がなくなる日─ドルはいつまでもつのか?

 前稿「お金=価値という名の大いなる幻想」で書いた事が現実味を帯びてきてしまった。
ドルの下落が“暴落”に近い状況になっている。前稿では日本に置き換えて書いたていたが、実は本当に価値がないお金とはドルなのである。
私は2007年07月頃から「ドルが紙くずになる日」という事を言っているが、まさにそのようなことにならないことを切に願っているのである。

アメリカという国は万年赤字の国だ。赤字はどこかからお金を持ってきて埋めなければならない。
この“どこからお金を持ってきて”という政策は、はるか以前クリントン政権のころから行われてきた。一般に「ドル還流システム」と呼ばれるこの政策は官民上げての連戦連勝ムードを盛り上げることの上に成り立っていた。
つまり、そこらじゅうの企業が「好業績」をアピールする事により株式市場へ世界中から大量に資金が流入してくる。そして景気も好調になるということ。そしてこのドル還流システムこそが、米国の最も脆弱にして不安要因の一つだった。

そして2002年ごろには、かなりなドル安になってきた。つまり、クリントン政権の「ドル還流システム」が機能しなくなリ、ブッシュ政権になる頃には別の方法でお金を集める必要にせまられていた。そこで911が勃発する。

その前に株の暴落が起こった。エンロンの事件をおぼえてるだろうか?2002年7月1日の時点で、アメリカSECの不正会計の調査対象になっていた企業は(当然上場企業だ)なんと64社に達していた。

「国策として繁栄ムードを作っていたのならなぜその時調査?」と思わないでいただきたい。アメリカのやり方はいつもそうなのだ。「バレる前にバラしちまえ」が彼らの本音だ。そんな事をしたら景気が悪くなるのは目に見えているではないか…

一般的にはその意見は正しい。しかし、為替も株も事前に下がるとわかっていたらどうだ?たとえ国が絶不調になったとしても、一部のディーラー/トレーダーなどは笑いがとまらないのではないのか?

その時までに10年以上も続いた米の好景気。そのきっかけを作ったのが、そもそもバブル崩壊で日本が失った600~700兆円と言われている金だ。それがそっくり米の懐に入ったのだから好景気にならないわけがない。移動した資金はその後どうなるか?里帰りだ。

日本でただ同然のコストで調達し、米で運用される資金が手仕舞いとなったら、とんでもない逆流現象になってしまう。しかし里帰りする前に、例えば株が暴落したら“お金を返さなくて済む”と思わないだろうか?

簡単に説明しよう。ある男Aが別の男Jに「1年で2倍にして返すからさ。100万貸してよ。」と金を借りる。
その借りた金を奥さんにあげる。
1年後返済日にAはJに「いやーごめん。2倍にするはずがなくなっちゃったよ。」といったら、
Jは「お前いい加減にしろよ!返せるだけでも返してくれよ」となる。

Aは「わるかった。10万しか返せないから10万返す。」と。
でも奥さんの懐、つまりA家の会計は90万円のプラスだ。
そういうこと。

つまりアメリカは、リセッション入りする事がわかったら、さっさと株を暴落させちゃったほうが国にお金が残るというわけだ。だからリセッション入りし始めたときにわざわざ「エンロン事件」他を仕掛けてきたのである。

さあ、いくらそれでお金を返さなくて済んだとはいえ、やはりアメリカは万年赤字である事に変りはない。じゃあほかにはどこから資金をアメリカに還流させるか。となったら、戦争しかないわけだ。そして9.11なのである。

いきなり戦争をするのではアメリカは悪者になってしまう。戦争には大儀が必要だ。だから911以降は「ゲリラ撲滅」の美名のもとにアフガニスタンやらイラクやらへどんどん攻め込んでいったわけだ。

「アメリカは正義の戦争をする。正しいことをするのだから、アメリカの戦争費用は世界の国が負担する義務がある」などというめちゃくちゃな理屈だ!それでもアメリカにはお金が入ってくる。

しかしまだまだお金が足らない。それというのも、アメリカの国民は皆ゼイタクだ。貯金なんかしなくてもいいから、贅沢がしたい。だからお金は使う一方で、どんどん輸入する。
輸入すれば代金を払わなければいけないが、国全体として赤字なんだから払うお金がない。とすれば繰り返しているようにどこかからお金を持ってこなけりゃいけない。

このお金をどうやって都合しているか?印刷して払っている。知っての通りアメリカには議会の承認がいらない「秘密プロジェクト」みたいなものをたくさん抱えてる。「エリア51」なんてのは超有名だけれど、それ以外に“アポロ計画の技術と金”で秘密兵器を研究していたり、“強いアメリカ”のレーガン時代の「スターウォーズ計画」とか、秘密予算はいくらでも使っている。

何しろ議会承認を必要としない秘密予算だから、青天井に使える。でも現金はない。じゃあ印刷しちゃえってこと。
しかし前稿で書いたように“どんどん印刷したお金”は使えないのだ。
しかしアメリカは実際にそれをやっている。つまり秘密予算がたくさんあるから「どのくらい適当に印刷してるか」誰にも解らない。
それをいいことに勝手に印刷しちゃってる。

もちろん世界も馬鹿じゃないから、そのくらいはうすうす感ずいている。
それでもドルが「世界の基軸通貨」である限り、絶対にみんな受け取る。たとえ価値がないかもしれないお金だとしても、「決済に使えれば、国家製造の偽札でもいい」というわけ。

なのでアメリカは今までは安心だった。ところが今は「ユーロ」がある。これが意外にも人気で、貿易決済通貨をユーロに切り替えようと考える国がけっこう出てきた。こうなるとアメリカは内心穏やかではいられない。

一国認めると、どんどん切り替えが促進して行って、最後にはドルが世界の基軸通貨じゃなくなる日が来るかもしれない。
そうしたら、タダでさえ赤字でどうしようもないアメリカは終ってしまう。

だからこそアメリカは“弱そうな相手”でしかも決済通貨を「ユーロ」に切り替えようとする国へ宣戦布告する。 イラクは確実にそうだったし、これからもそうだろう。
戦争で敵の政府を転覆し、傀儡国家を樹立させ、ドルを使用させる。これが戦争好きアメリカの本当の戦略。

しかし今回は、アメリカのちょっとした失策「サブプライムローン問題」が表面化してしまったのだ。これは『アメリカの国民は皆ゼイタクだ。貯金なんかしなくてもいいから、贅沢がしたい。』を如実に表わしている。
それにより上手くいくはずだった“ドル擁護戦略”につまずきが起こってしまったというわけ。

さらに17行前に書いたようなことを、世界の金融関係者は既に知ってしまっているのでどんどんとドルを売り抜ける。結果としてユーロ(円も)はどんどんと高騰していく。さあドルはいつまで持ちこたえるのだろうか?

参考記事:
お金の話:世界の見方でもあり、初歩経済でもある?
911以前のアメリカ:開戦前夜
世界を又に掛ける(?)
中国原子力潜水艦領海侵犯。過失?当然故意である。
3年目の911に思う

記事ID:84  818PV  2008-03-12

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