機器については、1967年からの第3次防衛力整備計画において、水中固定聴音装置LQO-3が16基の取得計画となっており、一部は1980年代にLQO-3Aに更新された、さらにより低周波数に対応したLQO-4も1970年代に開発され、配備・運用に至っている。これは
1985年以降日本では完全に軍事機密としてあつかわれている。こういうことから記述に少しぼかしを入れたということだ。この約30年間にいったいどれだけのケーブルがどこにどのように敷設されたのか、そしてどのように運用されているのかはすべて機密事項である。よって中国と韓国は敷設には関わっていないからまったくわからない。またたとえ長崎上海ライン一本でも現在では途中分岐がいくらでもできるし、通信線のように相手方につながってなくてもいいので手がつけられない。従って中国では海洋調査を装って頻繁にケーブル調査を行っている。中国の調査船のやり方は荒っぽい。日本側から中国に向かって敷設されているであろうケーブルセンサーをケーブルごとひっかけて排除しようという方法で5、6本のワイヤーを引っぱって海底の底引きをしている。何が海洋調査だという話だが、彼らにとってケーブルセンサーは恐怖そのもので、またそれしか方法がないのでなりふりかまっていられないのだ。よって逆の意味で日本の調査船には必ずと言っていいほど監視と妨害を入れている。
さてケーブルセンサーの恐怖ってなあにという説明には、いくらか予備知識が必要だ。少し寄り道をする。陸自に10式戦車が実戦配備されつつある。世界一の戦車である。戦車という兵器が基本的に抱える問題をすべて完璧にクリアした戦車で世界はクレイジーと評する時代を超えた戦車だ。そして空自では2014年いよいよステルス実証戦闘機心神の組み立てが始まる。武装はないが基本仕様は世界最強といわれる米軍F22を上回る。これが日本のやりかただ。まず重要な基本仕様を確実にしてから次のステップに進むというやり方は遅いようで結果的には早い。韓国のK2戦車は心臓部パワーパック未完成のまま開発を進めたため結果的に破綻した。中国空母遼寧の離着艦に燃料を5分の1、武装は全部取り外しという対応は、本来最強戦闘機に空母があわせるべき問題で全くの本末転倒だ。中国自慢のステルス戦闘機「殲20」の仕様は公表されてはいないが非公式カタログ資料の最大値である燃料、武装等を寄せ集めると能力は半減するといわれている。速度を例にとるとマッハ1.8が1.1程度までに落ちるという話だ。日本の場合は公式発表の仕様の場合には特にそうだが能力以上のことはあっても以下ということはない。心神の仕様速度はマッハ2.5以上。後は推して知るべし。海自にも触れておこう。最新護衛艦いずも。オスプレイは格納庫に入らないとか、F35は耐熱甲板でないからダメとか騒がれていたが、極秘ビデオをみると、さらりと着艦、さらりと格納されておりました。そしてある日、あれっ!なんとなんといずもの甲板にF35がチョコンと乗っておりました。日本人の段取りの良さはゲノムなんでしょうな。日本人の自分でさえ感心の座布団5枚。
さて、なぜこのような寄り道をしたかというと、ケーブルセンサーの事案は日本の国益に関する極秘軍事情報で詳細な記述はできないということだ。よって、この部署も他と同様に最高の対応をしているということが推察できるよう記述したというわけだ。賢明な読者の皆さんは、ケーブル、地震計、震源地特定、ソナー、センサー、機雷、潜水艦というような語句をつなぎあわせればどんなシステムかわかるだろう。日中開戦時、第1列島線から台湾海峡ルートに空から機雷をまけば瞬時に東シナ海、黄海は中国海軍、海警にとって死の海となるということだ。海自が考えられる可能性すべてに対応していることは間違いない。この場合、中国という国は破綻するだろう。
中国は2000年に入ってからは海上航行ではどこまでセンサーが働いているかがわからないため、潜水艦による頻繁な強行突破、つまり領海侵犯をもって探りを入れるようになってきた。その典型例が 2004年漢級原子力潜水艦領海侵犯事件である。(筆者注:当時私もこのことは書いていた)日本の潜水艦探知能力とそのエリア、そして攻撃能力と対応を調べようとしたようだが2日間にわたって追い回されいじめ抜かれた。この詳細はもう漫画風にWikipediaにのっているからどうぞ。関連して何隻もの中国潜水艦が第1列島線を突破して発見され、国会議員が自衛隊にかみついていたが、そんなことは全部海自は把握しているのであって、別に手の内を見せる必要はない。追求、非難する議員は自分の無知を恥じて国民に謝罪すべきであろう。ちなみに韓国だが、このケーブルセンサーのことは全く知らない。日本も一切教えていない。知らないということは悩むことがないから幸せだなあ。(このあと10数行はWikipediaを読んでからに...)
....2004年(平成16年)10月中旬、中国の北海艦隊青島海軍基地から漢(ハン)級原子力潜水艦が出港した。潜水艦は、青島から沖縄本島に向かってまっすぐ進み、上海と沖縄本島との中間点付近で針路を南方に取り、10月中旬に宮古島付近を通過してフィリピン海に出た。そして、宮古島南方海域でグアム島に向けて針路を取り、沖ノ鳥島近海を通過して11月上旬にグアム島に達した。その後、潜水艦はグアム島沖150km地点で島の周りを1周して帰路に就く。この潜水艦の動きは、出港直後からアメリカ軍により衛星や偵察機によって探知されており、青島沖からはアメリカ海軍の原子力潜水艦により追尾され、アメリカ海軍と海上自衛隊の哨戒機からのパッシブソノブイ投下により、常時監視されていた。(Wikipedia)
....元海自のオフレコ話。「ここの部分丁寧に読むといろいろなことが見えてきます。確信的記述からこの記事の記述者は日本人、かつ軍事関係者であることはわかります。出港後すぐに潜航の記述がなく、米が探知、米が追尾、そして米とともに海自の哨戒機により常時監視....とあります。出港直後赤外線監視衛星によって探知された原潜出港情報は日本には伝えられませんでした。数時間後、この潜水艦を日本が探知、ほぼ同時に別海域でも潜水艦を探知します。ソナー投下と米軍への問い合わせによりこちらは中国原潜を追尾に向かう米原潜と判明。アクティブソナー投下よって共同作戦に...。こういう経緯が完璧に消されております。まあ日米ともに都合が悪かったのでしょう。当時はしばらくの間、米原潜の追尾については全く公表もされませんでした。日本としては中国海軍基地青島の目と鼻の先での探知網がばれていいことはありません。米としては後に公聴会でいとも簡単に極秘潜航原潜が自衛隊に探知された原因について徹底的に追求され海軍は頭を抱えたと聞いております。米原潜はいきなりソナーが降ってきてパニックになったそうで海自内部では笑い話となっておりました」
さて、ここで第1列島線という語句そのものについて触れておこう。この語句は使われる立場、状況によってがらりと意味合いが変わる。日本では公的に使われることはない。日本列島からフィリピンまで日本のEEZラインを結んだ線で中国が太平洋に出るのを防ぐ戦略ラインというような意味合いで使われる。一方において中国の戦略指針において使われた第一列島線は、九州を起点に、沖縄、台湾、フィリピン、ボルネオ島にいたるラインを指し、島嶼そのものあるいは沿岸から内側を指す。中国海軍および中国空軍の作戦区域対米国防ラインとされる。(詳細はWikipedia)
ところが東シナ海に米軍を入れない防衛線は九州から台湾海峡に線を引くとしながら、防衛ラインと呼ぶ第1列島線を突破し第2列島線を目指すことを当面の目標とするというのは戦略上大きな矛盾がある。まるで韓国と一緒だ。韓国も北朝鮮と対峙しながら日本を仮想敵国とし、米韓同盟がありながら中国と通じるというわけのわからないことをしている。日米に中国を侵略するような意図はないから、中国のいう米軍の東シナ海進入は、中国の台湾攻撃の時に限られる。この場合は日米で列島線を封鎖することになるので、中国のいう防衛第1列島線は消滅する。日米の防衛線という使い方になりまたそれが自然だ。日中開戦の場合も同様に、第1列島線は日米の防御ラインとなる。この場合も中国は東シナ海で身動きできず国は破綻するだろう。結局第1列島線は中国の机上のラインということだ。進退窮まっているような状況であるのに尖閣あるいは列島線突破とかいう動きは一体何なのだろう。一にも二にも中国国内対策であろうとは思う。その意味で共産党と人民解放軍そのものは開戦に肯定的なように思えるが、海軍は言っていることとやっていることとは裏腹に弱腰だ。香港の民兵による尖閣上陸作戦を事実上止めたのは海軍である。尖閣諸島で武力衝突がおきて自衛隊が出動したとき、中国海軍は事実上壊滅することを知っているということだ。原潜は自国の軍港にいるときからチェックされ、港外に出ればいつ魚雷やミサイルが飛んでくるかわからない状況では戦争などできるわけがない。現在沖縄以南に地対空ミサイル、地対艦ミサイルが続々と配備されつつある。機雷、魚雷関係の集積は機密だが、全体として戦闘準備はほぼ整っていると言ってよい状況になっている。冷徹に考えると現在、日中開戦し、中国が破綻することを願っている民族や国家の人々はあわせると10億人はこえるだろう。決して戦争を望むものではないが、今や日中戦争はそういう意味合いをもつようになってきている。日本民族と国家の尊厳を守り、また抑圧された人々や侵略に不安を持つ人々の隠れた大きな期待にこたえるために日夜奮闘されている海保や自衛隊の諸君!諸君に心から敬意を表し、エールをおくりたい。