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金価格続報(2003年04月号で発表)

 先月号で金価格は最高357.60ドルを記録。イラクとの開戦後一時的な調整かあるかも知れないが、基本は上昇だろうと報じたが、編集時点価格は345.375(現物)ドルまで下げている。これはイラクが3月1日までに弾道ミサイルを破棄する旨の報道により、当面イラク危機は回避されたとの見通しから金売りにつながった模様である。 しかしながらイラク危機は遠のいたとの報道は、どう見てもおかしいと考えられる。なぜなら、2月26日にブッシュ大統領は保守系シンクタンク「アメリカン・エンタープライズ研究所」(AEI)の会合で「対イラク軍事行動の終結後も米軍が必要な限りイラクにとどまる」と講演し、同日米国国務省バウチャー報道官も定例会見で同様の旨を発言。さらに「日本にはイラク再建費用を協力して欲しい(一説には日本の負担分180億ドル)」とさえ発言しているのだ。これのどこが危機回避なのか全く理解に苦しむ。

ご存知の通りアメリカという国は戦略国家だ。どこかの国のように官僚や政治化が、自分達に都合のいいような-省益優先の-勝手な事をバラバラに発言などしないのである。つまり、アメリカは誰が何と言おうと、必ず対イラク軍事行動は行うということである。その観点から考えれば、今回の金価格下げは買いしかないのである。今後の懸念材料は先月号既報の通り、イラク開戦後にいつ金価格調整時期がくるかなのである。

対北朝鮮不安は今後も増大するか?

北朝鮮がキナ臭いと感じている読者は多いだろう。しかしながら、私は北朝鮮に関しては当面軍事的な暴発はないだろうと考えている。なぜなら、現時点ではアメリカが北朝鮮相手に戦う意思も必要もないからだ。2月25日、日本海へ向けてシルクワーム発射、同27日には原子炉の再稼動、28日には再度ノドン又はテポドンの燃焼試験と、非常に挑発的な行動を繰り返しているが、私に言わせれば北朝鮮はただのいじめっ子と同じなのである。

ありもしない危機を自ら作り出し、世界から相手にされようと頑張っている姿が丸見えなのだ。「誰か相手してくれよー相手してくれなかったらグレてやる!」程度の連中なのである。自分の欲しい物を自給するだけの技術も財力もなく、欲しければ他国からむしり取れ。が基本政策である以上、定期的にグレて日本やアメリカから援助という飴玉をもらう事しか、念頭にないのである。

では、アメリカの対応はどうか。戦う意思は毛頭ないのである。2月25日訪問先韓国ソウルでのパウェル国務長官の発言では「北朝鮮へ03年度10万トンの農産物を提供」とある。25日といえばシルクワームの日である。タイミングがよすぎるだろう。これがアメリカの気持ちである。今はアメリカはイラク攻撃で忙しいのだ。北朝鮮など適当に相手しておけばいい-は表向き。本心は必要な次期が来たら攻撃である。それはいつか、残念ながら私には答えることができない。イラクが落ち着いてからという事だからかなり先のことであろう。ではイラクは何のために攻撃するのか。─これはすでに多くの読者がご存知であろう。

アメリカ開戦の理由~なぜイラクか

第1の理由は石油が欲しいからだ。イラク攻撃に反対する国は、すでにイラクに石油の利権を確保している国だ。第2に公共事業としての戦争だ。昨年9月から連続して報じているがアメリカはすでに完全にリセッション入りしている。景気が悪くなると必ず戦争を始める国アメリカは、今回も必要性に駆られて戦争をするのである。

周知のとおりアメリカの兵器というのは、ものすごく高い。ハイテクメカの見本市のような物だ。この兵器が積もりに積もってものすごい在庫となっている。この在庫の一掃セールが戦争というわけだ。これは公共事業としてはとてつもない規模の経済効果なのだ。イラク攻撃全体で戦費は1000億ドル以上といわれている。(攻撃後駐留すると総額1兆ドル!)それだけ無駄に消費してやれば、後その分だけ生産が必要となる。いかにもアメリカらしい公共事業のやり方だ。

アメリカ開戦の理由~北朝鮮でないのか

アメリカの大儀は、表向きは大量破壊兵器を所有あるいは開発する脅威を取り除くことである。しかし、イラクが脅威かといえば、脅威ではないのである。その辺は読者諸兄の方が詳しいかもしれないが、イラクという国はアメリカの監視の元がんじがらめになっており、とても他国へ攻め入って戦争などできる国ではないのだ。それでもアメリカが戦争をするという理由は、“安全”であるからに他ならない。

対する北朝鮮はどうか。核兵器開発もしていれば大陸間弾道ミサイルまで持っているではないか。前項では、ただのいじめっ子だから世界から相手にされなければ自滅していく国。という旨を書いたが、脅威度で言えばイラクの数倍高い。大量破壊兵器を開発している国が攻撃対象となるのであれば、とうに平壌は火の海だ。しかしながら本当に怒らせてしまえば、核の発射ボタンを押しかねない国を本気でアメリカは(今は)相手にしない。適当になだめすかして“危機”を温存する作戦だ。

アメリカは、現在ミサイル防衛システム(MD)を日本政府に売り込んでいる。これは北朝鮮の脅威に対しての防衛目的である。所がこのシステム自体、米国での配備も2004年から2年間かけてとなっている。つまりMDの日本への配備が可能となる時まで、北朝鮮の脅威は継続してもらわないと困るのである。それで今は北朝鮮相手に戦争する気がないのである。ではいつその気になるか。イラクはきっかけが石油だ。北朝鮮は何があるか「ウラン」(ウランがあるという情報は申し訳ないが、受け売りで確認していない)だ。アメリカが今後、ウランが欲しいと思う時期になれば、理由などどうであれ宣戦布告するのである。繰り返しになるが攻撃対象国としての条件は、既に満たしているのだ。

では金はいつ買いか

以上金の高騰理由から始まり、長い記事となってしまったが、総括すれば今後も金は4年間以上「買い一色」しかないのである。小誌'02年12月号既報通り、戦争とは別の高騰理由も3年後に控えている。これで金が暴落するわけがないのである。ただし、繰り返すがイラク開戦後、一時的調整局面があることは忘れないでいただきたい。戦時の金とは言っても、一本調子にただ上がり続けることなど、ないのであるから。

記事ID:19  5385PV  2003-05-01

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