で、ある時ページ割りの都合で、K氏の記事の間に広告が入るという形になり、目立たない場所になった。
とたんにクレーム電話だ。
「ああ、T50年史のKだけどね。何で俺の記事こんなページになっちゃってるの?」
「すみません。編成の都合で。」
「都合ってね、俺は良い場所に載せてくれるならって約束で契約してるんだぜ。こんな場所に移動するんじゃヤだよ。」
「いやーヤだといわれましても、編成の都合ですからもう移動はできないんですよ。」
「そこを何とかするのが、あんたの仕事だろ。なんとかしてよ。」
「といわれましても、他の方の記事を犠牲にもできませんので。」
「じゃあ俺の記事なら犠牲になってもいいのかよ。だいたい記事の間に広告入れるなんて失礼だろ。俺はそんな編成の雑誌見たことないよ。」
「いいえ普通にありますよ。続きは○ページ→というの」
「何だことの(馬鹿)!言うこと聞かないなら契約打ち切るぞ。」
まあ、このての爺さんはみんなこんな感じだ。他人は全て下だと思ってるからね。
ところが私は
「怖いものがまるでない」のだ。契約なんていつでも切ってくれて良いよ。だってこちらがお金もらってるんじゃないんだぜ。
お金もらって書いてるのはK氏のほうだ。経済人のくせに経済の基本がまるっきり解ってない。
ローンなどの金利を払って“儲けさせてやってる”銀行利用者はお客様なのに、
「金を貸してやってる」とデカイ面するでしょ?あれが身に染みちゃってるのね。
一般常識は全く逆だよ。お金を出すほうが普通は偉いの。銀行に対してだって金利を払ってる利用者の方がエライのだ。
まあ脱線してるが、そんなじじいだから相手にしてもしょうがない。だもんで
「解りました。じゃあページを移動しましょう」と答えたよ。
でどうしたと思う?もっと全然目だたないページへ移動してやったね。
次の月またまたクレームだ。
「おいお前。言ったことが解ってるのか?もっと良い場所に移動しろよ。それからな、今度家のほうへも遊びに来い。俺の趣味を見せてやる。」
ここがちょっとK氏なりに駆け引きしてるのね。態度はLのままなんだけど、一応ページを勝手に移動する権利が私にあると読んで、
「遊びに来い」つまり、私を値踏みする作戦に出てるわけ。
「はあ暇があったら伺います。」
って私は雑誌の記者じゃないんだ。ぜ~ったいにK氏の所なんて行く訳がない。
まあ私としてはかなり頭にきてるから、K氏からクレームがつくたんびに目立たないページへ移動。
それでも足りないときはデザインをわざとダサくする。なんてことしたわけ(卑怯者?)
でもって、極めつけは私の写真入りのカラー見開きのページの隣にK氏のモノクロ記事を乗っけたわけ。
愕然としたんじゃない?
いままでず~っと雑誌の記者連中から「先生、先生」と呼ばれてきたから、ライターが一番偉いと思ってたわけでしょ。
その偉いライターさんよりもっと良い場所に私の写真のってたんだから。
長年階級社会に慣れ親しんできた者の性(さが)だね。私のほうがエライんだと思ったらしい。
次の月からは電話で
「あのー私、T50年史のKでございます。実は記事についてお願いがございます。」
でましたー!伝説の“逆てのひら返し”威張る奴はいつかしっぺ返しを受けるのだよ。
それからK氏がどうなったか。私は知らないし、風の噂でも聞かない。
まあじじいの悪口を書いたんで、次の機会に
物凄くえらいのに礼儀正しい先生のことでも書こうかと思う。
乞うご期待