つまり、複数の理論宇宙物理学の博士が発表しているところでは、ビッグバンが始まって最初の段階で、空間と物質が分かれた。そして「時間」も独立して「時間」となった。
と言っているではないか。
とすると、ビッグバン後の宇宙の膨張がイコール時間進行ではないことになる。
つまり、膨張とは単なる物質の移動方向でしかない。物質の移動方向が、時間の進行を司っているとは考えられないのだ。
宇宙が膨張から収縮に転じても、それは物質移動の方向が変わっただけで、そのことによりエントロピーの減少が観測されたとしても、時間進行の逆転は起こらないということになる。
だから宇宙の膨張が収縮に転じ、ビッグ・クランチとなる最後の7秒間しか時間逆転は 起こらないのだ。
それで解ったのだ。なぜ一部でエントロピーの減少と思われる事態が起きているのに、時間は逆転していないのか。(正しくは時間が逆転していないかのように見える。と言うべき。もしホーキング博士の理論が正しければ、時間逆転は思考の逆転だから、絶対に誰も時間の逆転は観測できない)
そうなのだ。宇宙膨張が収縮に向うとき、エントロピーの減少は起こっても時間逆転は約150億年後に7秒間起こるだけなのだ。
もうひとつ大事なことを忘れていた。
逆転系内では逆転は2回起こらないということ。
簡単なことだ。逆の逆は真になってしまい、逆転系ではないからだ。
これは単なる言葉遊びではない。
平面鏡では左右が逆転するが、1次曲面の凹面鏡では天地が逆転するが左右は逆転しないことで確認できる。つまり逆転は一度しか起こらない。
逆の逆は正だからだ。
そこから考えても、エントロピー減少と時間逆転が同時に起こるはずがないと
思うのだが…