田中さんはえらい人（「月刊Cマガジン」2002年12月号に掲載）

何時だって忘れないエジソンは～

という歌をご存知であろうか？家でいつも孫が見ていた「ちびまるこちゃん」の主題歌ではないか。と思った方正解である。

いつだって忘れないエジソンはえらい人♪という歌詞であるのだが、
小学校で“発明王エジソン”として教科書にも載っているのだが、実際本人は大変な悪人であったという。

発明王ではなく、他人の発明を平気で盗み、先に特許を申請して大金を得る。というのが得意分野であったようだ。

実質彼の業績で本当の大発明は電球だけだとも言う。
後は大金持ちであった故金の力でライバルを蹴落とし、他人の発明をパクリ、不動の地位をさらに強固にしたようである。
（何かの本で読んだが、出所不明情報）もしかしたら事実ではないのかもしれないが、大変高慢な人柄であったことは事実なようだ。

私は思うのだ。
いくら優れた業績を残していようとも、高慢な人間・高飛車な物言いをする人間に優れた人間などいないと。
先頃ノーベル化学賞を受賞された田中耕一氏の謙虚さはいったい何なのだ。まるで自分がそのようなすばらしい賞を受賞したことを、恥じているかのような謙虚な態度。
思わず取材陣に本人ですか？と確認されてしまうほどの目立たない人なのだ。

まさに近頃日本人がどこかに置き忘れてきてしまった、「謙虚さ」とか「謙遜の精神」を全身で表しているような人物ではないか！
このような非常に尊敬できる人柄の人物に、スポットライトを当てることの出来た推薦人もかなり凄い人物であると想像してしまうし、
この様な目立たず研究一筋の本当の実力者が正当に評価されたということで、

他人事ながら心から「良かったね田中さん」と思えてしまうのだ。

生体高分子の質量分析法のための「脱離イオン化法」の開発という、凡人にはおよそ想像も出来ない研究をしていても、
全く高慢さのかけらもない田中氏と、たいしたことない奴に限って横柄な一般日本人。
今こそ本当にまじめにコツコツの素晴らしさを再認識するべき時が来ているのではないだろうか。

現在の、実力が無くても入社1年やそこらでチームリーダーを務めたがるようなサラリーマンや、
年長だというだけで、実力のある人間を小ばかにする一般のオヤジ族。初対面の相手にぐらい敬語を使ってもバチは当たりませんよ。

まして自分の本職での実力を自慢しまくる奴。
あんたらは毎日それで飯食ってんだろ！実力があって当然なんだよ。

記事ID:12 326PV 2003-01-01

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