そんないい加減なことをやるのか?と疑問に思われる方もあろうかと思われるが、官の部分が日本とはまったく違うロジックで行動する米国だからこそ、反映ムードの演出というのはまさに国策として行われている。どこかの国のように稼げる業界を目の敵に規制するやり方とは根本的に違うのだ。
ではなぜドル安が起こるのか。簡単である。米国に大量に還流する資金が、米国に還流しなくなったからである。日本の景気がどうこうとか、米国の生産性がどうこうとか目先のことばかり解説しているエコノミストには解らない事だ。
政府の介入があるから円高にはならない?何を言っているのだ。マネーの流れをコントロールできる政府など地球上の何処にも存在しない。
かつてジョージ・ソロスが自伝の中でいみじくも述べている「私が買おうとするだけで上がってしまう相場など、何処の誰が予想できるのだ」と。現在の延長線上で考えたり、グラフの分析で為替相場に参入するのはやめたほうがいい。ドルが紙くずになる日がこないことを祈りたい。(日米の為替/経済解説については、それだけで一冊の本になってしまう