何でそんな呼び方になってるかっていうと、娘が幼稚園になる頃まで娘が私達をそう呼んでいたからに他ならない。
そりゃーもうかわいい子供で(親の欲目と思うなかれ。娘は本当の美人だ。デパートに買い物にいったときなど、そこらじゅうの店員さんが集まってきちゃったりしてたんだから。)
その親の欲目を一身に浴びまくっている娘は、“何々ちゃん”というのが人を呼ぶときの普通名詞の様に感じていたらしく、「パパ」「ママ」が固有名詞だと思っていた。
私自身も経験があるが、世の中の男性ほとんどが「おとうさん」であると知ったのは、幼稚園に入った頃だった。
それまで「おとうさん」は私の父しかいないと思っていたのだ。
だから、娘は自然と「ママちゃん」「パパちゃん」と私達両親を呼ぶようになった。
そのながれで私達はいまだにお互いを“ちゃん”付けで呼んでいるのだが、
(その昔のテレビドラマ「子連れ狼」(ふるー!)だと、父は“ちゃん”なので“ちゃん・ちゃん”となってしまう。─まあどおでもいいか。)
娘は当の昔に「おかあさん」「おとうさん」と呼ぶようになっている。
これにも訳があり、8行前に書いたことと関係がある。
銀座の松坂屋だったと思うが、
どこかの売り場で(多分おもちゃか、子供服)店員さんが何人か集まってきて、
「わーっ。かわいいお子さんですね~。」
なんてやってたときに娘が
「ねえママちゃん。」と言ったのだ。
「キャー!カワイイ!ママちゃんだって~」
と周りのおねいさんたちが騒いだもんだから、
本人は子供心によほど恥ずかしいことを言ったと思ったのだろう。
娘はそれから二度と
「ママちゃん」「パパちゃん」とは呼ばなくなった。─
─「じゃあ。緑のおならはどんな匂いだろ。」と娘。
「いやー。なんか青臭いような気がするな。あお虫のおならと同じじゃないの。」
「虫はおならしないよ。」
「そっかー」
と会話している間、娘は勝手に私の蒲団にもぐりこんできて一緒に寝ている。
我が家は「川の字」なのだ。
小学校高学年にもなると、父親を疎ましく思う少女が非常に多いといわれているが、
立早の所はそんなことは一切ないのである。
小6になっても娘は「おとうさん抱っこ」って言うのだ。
娘はもう私と変らないくらいの高身長だ。
(決して立早が小さいと思ってはいけない)これもひとえに私が「素敵な父」であるからに他ならない。
お父さんは「レオン」なんか読んでる場合じゃないのだ。
内面が素敵なら勝手に素敵に見えるのだよ。
最後はやっぱり自慢で締め