それにしてもうるさい!こちらが真剣に仕事していてまるで無視!が気に入らなかったようである。しつこいくらいに毎週日曜の深夜2:00に出る。
で、最後はどうしたか。怒鳴りつけた。そう。幽霊相手に喧嘩である。「うるせーぞバカヤロー!こっちは忙しくて徹夜してるんだ。おまえなんかの相手してられっか!!」と怒鳴った。自分でも驚いたのだが、幽霊相手にキレたのはこれが最初で最後である。というか後にも先にも幽霊など見たのは(の音を聞いたのは)これ一度きりである。
ものの見事に二度と出なくなった。
さてさて、この話には後日談があり、その頃同じフロアの隣の会社に霊感が非常に強い社員がいて(男性)--この男性社員の霊感は本物。前に彼が勤めていた会社の社長(その社長が私の友人でもあるので、確認が取れたのだが)の祖母がなくなったときに、一度孫の会社を見てから成仏したいと、その会社に出たのだが、そのときその男性社員の見た幽霊の特徴が、社長の祖母の特徴とピッタリ一致。もちろん社長の祖母と男性社員は一度も会った事はない。
にもかかわらず社長の祖母の特徴を言い当てたので、「kぁちゃんは凄い霊感だ。」と周囲から言われていた。
--その社員曰く「実は立早さんの事務所で、しょっちゅう女の人の幽霊見てました。それもおかしいでしょ?普通幽霊は足が無いって言うじゃないですか。その女の人は、見えるのが足だけなんですよ。でも気配で女の人って判るんです。第一赤いハイヒールはいてましたから。」
私「えっ!そうなの。女の人の幽霊出てたの?それにしても室内でハイヒール履いて出るなよな。俺だって靴脱いで入ってるんだぜ。」(オフィスがマンションなので土足では入らない)
「ええ。悪いから言わなかったんですけど。でも、ある時を境にその人全然出ないんですよね。」
ってそれはもしかして私が怒鳴って追い返したんだよね?
これが立早の最初で最後の(まだ最後かは証明されていないが)幽霊との戦いであった。