この記事のカテゴリ:立早的エセ経済学

「ブラック企業」がどんどん増えていくのはなぜか?

 今の時代、いわゆるブラック企業といわれる
「従業員を犠牲にして会社だけがもうかるシステム」の会社がどんどんと増えている。
これはなぜかと考えると、
経済の基本を理解していない馬鹿な経営コンサルの存在があると思う。

いや、経済の基本を理解していないというよりは、むしろ知っていながら、
「クライアントがつぶれるまでの間に結果だけ出して、なるべく高い顧問料をとればよい。」
と考えているのかもしれない。

そしてそのようなバカ丸出しの経営方針をありがたがって実行する、
「頭の悪い経営者」が多数存在するということ。

また、「自分の働けるうちに大儲けして後は会社をつぶせばよい」と考えるような
“腹黒い”経営者も多いのかもしれない。

いずれにしてもこのような方針の会社が「ブラック企業」となっていくのだ。

ここで私(筆者)がバカ丸出しの経営と言っているのは、
「価格破壊」を経営の中心に据えているような企業だ。

最近のコンサルがみんな一様に言うのは
「とにかく他社と同等の商品を圧倒的に安く提供すれば、
顧客はみんな御社の商品を買うようになりますから、大儲けが出来ます。」
というバカな発想だ。

そんなことをしたら、世の中全体がどんどん沈んでいくに決まっているのだ。
しかし今売り上げが伸びている会社というのは、
ほぼ全てその手法で伸びていると言っても過言ではない。

ではなぜ安く提供することが良くないのか。
一般的に「いいものを安く提供してないが悪いんですか?」という意見が多いが、
これは決していいことじゃないのだ。

それというのも、一つの商品をただ一社だけが扱っているのなら、
いいものを安くといっても、まだ利益幅を残しての販売が可能なのだが、
利権がガッチリとからんでいる商品でもない限り、現在どんなものでも
一社だけが扱っている商品などというものは存在しない。

たとえ先に安売り攻勢で売り上げを伸ばした会社があろうとも、
同業他社も対抗してくるに決まっている。
そうするとどんなことが起こるかは火を見るよりも明らかだろう。
値引き合戦の消耗戦・潰し合いでしかなくなる。

それでも戦いに勝てばよいではないか。
なんて考えるようでは経済が全く分かっていない証拠だ。
それを良しとするならば、その業界全体が沈んで行ってしまうし、経済全体も沈んでいく。

極論で「安けりゃいいならタダしかないんだよ」だ。

そもそも現在はどこの会社の商品でも、品質や価格に大差がないのだから、
同等品質のものを「圧倒的に安く」提供するには、
①仕入れを値切り②外注工程を値切り③従業員の給料を値切る
それ以外に方法がない。
そのようなただの値切りを現在は「企業努力」などと呼んでいる。

全くばかな話であり、本来企業努力とは
効率のよい生産工程や社員効率が上がるオフィス環境の考察とか
外注先・仕入先が商品を安く提供できるための方法を
一緒に考えてあげることを言うのだ。

にもかかわらず現在行われている企業努力とは
「ひたすら何でも値切ること」でしかない。

それをすればどうなるか?
外注先の社員の給料が低下し、自社の従業員の給料も低下するわけであり、
その人々の本来消費するであった一切の関連経済が低迷する。
するとその関連企業の社員の購買力も低下し
回りまわって自社の商品も売れなくなる。

こんな小学生でもわかるようなバカな経営をしているのが、
「現在伸びている会社」なのだ。
これじゃ世の中どんどん「ブラック企業ばかり」になっていくに決まってるじゃないか!!

更に悪いことは、それが世の中全体を悪くしているにもかかわらず、
ブラック企業は表面的には消費者にとって「いい会社」であることだ。
いままで高かったものを、圧倒的に安く提供されて喜ばない消費者はいない。

しかも、そうすることによってますます経済は悪くなっていくのだから、
更に安いものを求める消費者は増えていく。
しかも経済が悪くなればなるほど、消費者であり従業員でもある人々は
間違ってブラック企業に入社してしまっても文句を言わずに働き、
しかもやめてしまうこともなくなる。

景気が良く求職に苦労しない時代であれば、
ブラック企業に勤めた人間はどどんどんやめてしまい、
ブラック企業自体が立ち行かなくなるのだが、
就職が困難な時代であれば、どんなに労働条件が悪くても人はやめない。
なので悪徳経営者はやり放題なのである。

もちろん究極的には全てのブラック企業は永久には続かない
ということになるのだが、残念ながら世間は広いし、人口は多い。
この先も長いことブラック企業がのさばる時代が続くのだろう。

全くいやな世の中になったものだ。

記事ID:92  703PV  2014-01-13

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